盗難被害にあったときの経験談を書く

姫路バラバラ殺人事件で警察の怠慢が再びクローズアップされていた。

組織の怠慢は、身をもって経験したものでないと分からない。

オイラが警察のやっかい(といっても、大事なバイクを盗まれた時)になったときの経験談を思い出しながら書いてみよう。

茨城県つくば市に住んでいたとき、とあるコースに併設されているコンテナに買ったばかりの2003式YZ250Fを保管していた。

会社で通常業務に励んでいると、バイク屋さんから電話があった。
コンテナがあらされてバイクが盗難にあったと。
19:00まわっていた。季節のせいで空は真っ暗、職場からコンテナの場所まで軽く40分はかかった。

混乱した頭をかかえて問題のコースに到着した。
コンテナを施錠していたハーレーダビッドソンの頑丈な鍵は無残に壊されていた。

地元警察も到着していた。
その時のやりとりは、以下のようなものだった

警察1:XXさんが預けていたコンテナで間違いない?
オイラ: は・・・はい

警察はそれくらい聞いたくらいで、やったことといえば写真を1・2枚とっただけ
猛烈にやっつけ仕事感満載で、警察1の態度は非常に横柄だ。さらに、次のようなことを言われた

警察1:こういう事件は、ほとんど解決しないんだよね〜 バイクも戻ってくる可能性はほとんどないね〜
オイラ: ・・・・

オイラ:コンテナのところ、指紋はとらないんですかね? それくらいしないんですか?
警察1:・・・・
警察2:えっと、そうですね。指紋とってみます・・・

この時点で、明らかに職務放棄というか、事件を解決してやるといった意識が全くなかった。で、数分指紋採取を試みて

警察1: 指紋でないですな〜

で指紋採取終了。この場では、バイクを盗んだ人よりもこの警察1の方に怒りの矛先が完全にむきました。その後、警察車両の後部座席で盗まれたバイクや保管状況・住所等を質問されるが・・・

オイラ:ところで、あなたの名前を教えてください
警察官1:・・・え(一瞬とまる)、、XXXです

あまりにありきたりの名字だったので、下の名前もきいてメモ。
さらに、携帯電話のカメラで警察1の顔を写真にとった。
この時点で警察1の態度は180度変わって真面目なものとなる・・・

混乱と警察に対する怒りを抱え、家路につきその日のうちに「Wanted盗難バイク」のホームページを作成し、バイクの車体番号と自分の携帯電話番号を公開。情報提供を求めるため、モトクロスファンなら目にするであろう主要なWEBページに次々に書き込み&リンクしていった。

約2週間後、1本の電話が入る

XXさん? XXさんのバイクと車体番号と一致するバイクがXXのオークションにでていたよ。警察に報告したから

で、上記内容は他の被害者(バイク屋さん含む)の耳にも入っており、オークションは止まった。盗まれたバイクの流れと発見迄の経過は以下だ

1. 犯人が、バイク屋Aに盗難車4台を超安値で売却。
※超安値というのが、その当時新車同然の03YZ250Fの買い取り値段が8万円ほどだったからだ。2年落ちで20万で売れるバイクなので、ありえない値段だ。
2. バイク屋Aが、バイク流通専門のオークションに出品
3. オークションに出品されたバイクをオイラのページをみた人が盗難車であると報告。事件が発覚した

これで、すんなりバイクが戻ってくると一般の人は思うかもしれない。というかオイラも思っていた。


ところが、
管轄のXX警察署(警察1が所属する警察署)によると古物法hogehogeでバイク屋Aも被害者であり、バイク屋Aとオイラ+他の被害者が折り合いをつけないと戻せないという・・・ 

んなバカな!!

と思いました。一方的な被害者であるオイラ達が、ありえない値段で犯人と取引した疑わしいバイク屋Aにいくらか金を払って折り合いをつけろというのだ。

さらに、この時点で犯人は捕まっていない・・・ バイク屋Aには販売した犯人の住所・氏名もはっきりしているのにだ・・・ XX警察暑の怠慢としか思えなかった。というか、怠慢だった。

で、ここから 

1. 一方的な被害者であるオイラが、バイクを0円で取り戻す
2. 警察に犯人を逮捕させる

を実現するための戦いがはじまった。先ず、2から取りかかった。XX警察署の上層部、つまり県の中央警察署の門を叩いた。

オイラ: XX警察署の怠慢について、相談に来ました。

これまでの経緯を事細かく、XX警察署の怠慢と警察1のやるきのない横柄な態度を実名を何度も出して抗議した。で、最後の訴えは

オイラ: 犯人の所在も分かっていてなんで逮捕しないだよ!!

全てを吐き出したオイラは、家路に帰っていた。間もなく例のXX警察署から電話があった

警察X : これからは、まじめに取り組みます・・・
オイラ: ・・・・

今までの怠慢をあっさり認めた〜 中央から言われないと聞かないのね。
で、犯人の住所は千葉とうことで逮捕にはもう少し時間がかかるという言い訳がましいことを言われ電話を切った。

これで、問題2は解決。間もなく犯人は逮捕され逮捕と同時に麻薬もみつかりさらなる重罪となった。

この報告を聞いたとき、ものすごい達成感があったことを覚えております。執念は、日常を変えると。

犯人はつかまって「めでたし、めでたし」で終われたら幸せだったのだけど、いかんせんバイクが戻ってこない。まだ、バイク屋Aの権利がどうとかいっている。今度は、バイク屋Aとメールで交渉。

オイラ: 私は一方的な被害者であり、バイク屋Aさんにお金を支払ってバイクを取り戻すなどと考えられません。
バイク屋A: 我々も被害者です

上記のようなやりとりが数度行われ、結構名の通ったバイク屋Aさんは風評被害を恐れたのか、とある条件を飲めば私には0円でバイクを引き渡すという。ちなみに別な被害者は、バイク屋Aにいくらか支払ったとか、いないとか・・・

で、0円で引き渡す条件は、バイク屋Aさんの経理上の処理に影響を与えない、つまり損失としないための文書を書いて送ってほしいといったことであった。バイクを引き取るまでは、送ってくれるという文書のフォーマットをみてからご回答しますといっていた。

で、バイクを引き取った後家に帰って一筆以下のような内容を書きました

今回の盗難での買い取り金額について説明していただけますでしょうか?
なぜ、ほぼ新車である03YZ250Fが8万円といった市場では考えられない安値で買い取られ、
バイク屋Aさんは、オークションに30万円近い金額で転売しようとしたのでしょうか。
このような商売がまかり通っているとしたら、私はバイク屋Aさん企業活動・姿勢を疑ってしまいます。何を言いたいかはご想像におまかせします。
本メールにしっかりとした回答をいただけるのであれば、ご依頼のあったフォーマットでバイク屋Aさんが求めている内容の文章を記述しましょう。

その後、バイク屋Aさんからは一切連絡がきません。

これで本当に、「めでたし、めでたし」だ!